一社に長く務めるのが有利だ!! 「50歳定年」の韓国に新たな変化が生まれたワケ

2021年12月24日 その他
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少子高齢化や人手不足を背景に、高齢者の雇用を継続しようという動きが目立つ昨今。定年延長に向けた法改正も進み、長く働ける社会へと変化しつつあり、2013年の法改正によって、希望すれば65歳まで働き続けることが可能となった。

一方、お隣・韓国では2013年の法改正まで、一律の定年年齢を定めることはなかった。その後、2017年には全企業に定年60歳を義務づけた。

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しかし、実際に60歳の定年まで働く割合は3割ほどであり、大体の人は50歳には辞める人が多い。

しかし、最近そうした考えが変わりつつある。「MZ世代(20~30代)」の5人中3人は、できる限り法的定年を満たす60歳以降に引退することを示唆した。

彼らは退職年金を転がす際、「低リスク低収益」よりは「中リスク重収益」を追求する傾向が相対的に強いことが分かったのだ。

12月16日、未来資産投資と年金センターは、「MZ世代の引退認識と退職年金運用トレンド」というタイトルの報告書を発刊。11月8~24日の間に全国の25歳39歳の会社員のうち確定寄与(DC)型退職年金加入者1000人を相手に行ったアンケート結果を分析した。

DC型退職年金は、会社が毎年確定した金額を労働者の退職年金口座に入れれば、労働者が直接投資対象を選ぶ商品だ。労働者が退職年金口座に預けたお金をどのように転がすかによって収益率が変わる。一方、確定給与(DB)型退職年金は、労働者の選択にかかわらず、退職時に一定の金額を受け取ることができる。

アンケートに回答した会社員の36%が予想引退時期に60~64歳を挙げた。65歳以降、引退を予想した割合は24%を占めた。一方、50歳以前の早期引退を予想するという回答は14%にとどまった。

アンケート回答者が保有する資産は平均2億9000万ウォン(約2900万円)であり、退職年金に積立した資産は平均1974万ウォン(約197万円)という結果になった。

こうした報道に対して韓国ネット民の間では、「MZ世代が60歳になるころには、年金は枯渇している」、「公務員ではないのだから、辞めたいなら辞めればいいし、続けたければ続けたらいい」、「MZ世代が安心して定年まで働くためにも、まずは文在寅大統領とその一派を政局から追い出す必要がある」など、様々な意見がでた。

定年までしっかりと勤め続ける人が増える韓国。これも、現状の就職難の影響が大きいだろう。

文=サーチコリア編集部

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