遡ること20年前、日韓大会の決勝トーナメント1回戦で対戦した韓国とイタリア。イタリアのゴールが取り消され、エースのトッティが退場するなど大荒れに。そしてこの試合を決めたのがアン・ジョンファンだった。
1-1で迎えた延長後半12分、アン・ジョンファンのゴールデンゴールで勝利を収めた韓国は、ベスト8へと進出した。大会後、当時セリエAのペルージャに所属していたアン・ジョンファンは、イタリアの自宅に帰ることができないほどだったそうだ。
このような経歴を持つアン・ジョンファンだったため、イタリア対コスタリカ戦の「この試合、コスタリカが勝ったらセリエAでコスタリカの選手を使うのでしょうか?」という発言が大いに話題となった。
そしてKBSが起用したのはク・ジャチョルだった。現在、Kリーグ1(1部)の済州ユナイテッドでプレーしている現役選手だ。
今大会が解説デビューとなったク・ジャチョルは、過去にカタール・リーグでプレーした経歴を買われて抜擢された(2019~21:アル・ガラファ、2021:アル・ホール)。また韓国代表パウロ・ベント監督との共闘経験もあることから、試合中に披露される裏話や豆知識が期待されていた。
グループステージ第2戦の韓国対ガーナでは、現役選手らしい視点で違いを見せていたク・ジャチョル。この試合、フリーキックからのゴール前の混戦によって生まれたガーナの先制点は、ハンドではないかと騒がれたなか、ハンドではないと唯一正確に説明していたのがク・ジャチョルだった。
先輩のパク・チソン、アン・ジョンファンも見逃したこのケースを、唯一の現役選手として見事に解説し、賞賛を浴びていた。
このように、それぞれのスタイルを確立している解説者たちだが、結果はどうだったのだろうか。