クリンスマン監督は専門性の面で認められていないという点を挙げたい。
ドイツ代表を指揮した当時(2004~2006年)、ヘッドコーチだったヨアヒム・レーヴに戦術体系を事実上一任し、自身はアメリカで報告を受ける“テレワーク”形式をとったことで一時話題になったこともある。
当時、実際に指導を受けた元ドイツ代表DFフィリップ・ラームは、自叙伝で「クリンスマン監督が指揮する時は体力トレーニングだけだった。戦術的な指示はほとんどなかった。選手同士でどのようにプレーするかを話し合うために、試合前に別々に集まらなければならなかった」とし、この点を批判したほどだ。
このような指摘に対してミュラー委員長は「サッカーは戦術がすべてではない。選手一人ひとりの個性を生かさなければならず、スタープレーヤーを管理する方法も重要だ。チームワークを成す種目だ。戦術がすべてではないと思った。試合の中で見られるダイナミックな部分、メンタル的な部分も重要だと思った」とし、クリンスマンが“マネージメントタイプ”の監督だという点を伝えている。
その一方で、「クリンスマン監督も戦術的な部分も強みがある。ヘッドコーチ、韓国人コーチたちとは交渉中であり、確認中だ。 監督と話さなければならない部分だ。全体的なスタッフ構成は木曜日(3月2日)、クリンスマン監督と会って話すつもりだ」とし、クリンスマン監督が戦術的に強みを持った監督だと一転した発言もしている。
ドイツ代表(2004~2008)、バイエルン・ミュンヘン(2008~2009)、アメリカ代表(2011~2016)と歴任してきたクリンスマン監督だが、2020年にヘルタ・ベルリンを10週指揮して以来、3年間もキャリアに空白がある点は気になるところだ。
今後、次回のワールドカップに向けて韓国サッカーをどのようにリードしていくのか注目したい。
(記事提供=OSEN)