大谷の体力保護も重要だが、勝利も重要だ。エンゼルスも冒険が必要だ。
昨年末までエンゼルスは6人ローテ維持の方針を立てていた。しかし、5人ローテの可能性を完全に閉ざしてはいなかった。
エンゼルスのペリー・ミナシアンGM(ゼネラルマネージャー)は「5人ローテーションの危険性を甘受して得る利益があるだろうか」とし、「大谷のエージェントと対話をしなければならない。エージェントの話では、大谷は5人ローテーションでも構わないという。我々は常に勝てるシステムを維持する必要がある」と述べている。
結局、春季キャンプ招集を控えて多少変化が生じたようだ。
2月15日(日本時間)、エンゼルスの投手と捕手の招集日に合わせて、フィル・ネビン監督は変化を示唆した。指揮官は現地メディアの取材に「6番目の先発はスウィングマンになる可能性がある」と伝えた。
すなわち、先発とブルペンを行き来するスウィングマンを据えながら、ときには5人ローテのように運営するという腹案だ。日本メディア『中日スポーツ』は「勝つチャンスを増やすため、大谷に登板機会を与える意向だ。負傷がなければ、昨年よりも登板数やイニング数は増す」と展望した。
懸念がないわけではない。
大谷はメジャーで中5日の登板を18試合、中6日以上の登板を45試合行った。連戦が続いて5人ローテを回すのであれば、中4日での登板も欠かせなくなるが、まだ中4日での登板実績はない。
勝負欲が強い大谷はいつでも準備ができていると話す。そして、エンゼルスも徐々に保護の姿勢を緩和する準備をしている。
マウンドに頻繁に上がらなければならないエースの宿命を、大谷は受け入れようとしている。
(記事提供=OSEN)